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国際コーチング連盟(ICF)の資格とは?認定資格の取得方法や費用を紹介します

こんにちは、THE COACHです。

プロコーチとして活動しようと考えたとき、誰もが一度は立ち止まるのが「資格の壁」ではないでしょうか。THE COACH ICPの説明会に参加してくださる方からも、「資格は必要ですか?」という質問をよくいただきます。

先に答えをお伝えしてしまうと、実はコーチを仕事にするために必ず取得しなければならないと定められている資格はありません。

しかし、クライアントと出会い、「仕事」としてコーチを継続していくためには、コーチングの技能水準を証明する民間資格があることが望ましいとTHE COACHでは考えています。

本記事では、コーチング業界最大規模の非営利団体である国際コーチング連盟(ICF)についてご紹介します。他の国際的な組織との比較、資格取得の流れや費用、コーチにとってICF認定資格がどのように役立つのかについて知り、プロコーチになるまでの計画を立てていきましょう。

国際コーチング連盟(ICF)とは?

国際コーチング連盟(International Coaching Federation:通称ICF)とは、コーチング業界で最大の非営利団体です。1995年にアメリカで設立され、2019年現在、世界138カ国、31,490人が会員として所属しています。

国際コーチング連盟(ICF)は「ICFの会員であることはプロコーチとしての信頼に直結すると世界各国のコーチから認識される」としています(引用:「国際コーチング連盟日本支部(ICFジャパン)について」)。

国際コーチング連盟(ICF)は、通称「ICF資格」と呼ばれる世界基準の資格制度を制定しているほか、コーチングにおけるコア・コンピテンシーの策定、倫理規定の策定などを行っています。

(参考:https://icfjapan.com

国際コーチング連盟(ICF)以外にも国際的なコーチング組織はある?

国際コーチング連盟(ICF)の他に代表的なコーチングの組織として、コーチング協会(AC)欧州メンタリング&コーチング協議会(EMCC)などがあります。

ACはイギリスを主な拠点としており、ヨーロッパやアジア在住の会員数が多い組織。EMCCは1992年に設立され、ICFよりも歴史のある組織です。この3つの組織は、「プロフェショナルコーチングの実践の共通化」を目指して、Global Coaching Mentoring Alliance(GCMA)という名称で提携しています。

AC、EMCCともに約6,000名の会員を保持していますが、国際コーチング連盟(ICF)の会員数はその5倍以上。また日本支部が存在するのが国際コーチング連盟(ICF)のみということもあり、日本においては「ICF資格を保持しているかどうか」が「信頼できるコーチかどうか」を表すひとつの指標となることもあります。

ICF認定資格は3種類

ICFには、アソシエイト認定コーチ(ACC)、プロフェッショナル認定コーチ(PCC)、マスター認定コーチ(MCC)という3つのレベルの認定資格が存在します。

参考:「ICF認定資格

ACC→PCC→MCCの順に熟練度が増していき、より多くのトレーニング実績が必要になります。2021年現在、MCCを取得している日本人はわずか47名です。(参考:「ICF認定資格」)

MCC取得までの道のりを想像すると、果てしないものに感じてしまうかもしれません。しかし、ファーストステップともいえるACCを取得するだけでも、国際的に通用するコーチとして活動することができます。まずはACCの取得を目指し、プロコーチとして活躍しながらPCC、MCCとレベルアップしていくのがおすすめです。

ICF認定資格取得のために必要な費用は?

資格の種類によって必要なトレーニング時間が異なります。また、同じ資格でも複数の出願条件が存在しているため、受験に必要な料金には幅があります。

また、ICFが認定するコーチ・トレーニング・プログラムを修了することが、ICF資格を取得する受験のためのひとつの条件です。つまり、ICF資格を取得するためには、ICFの認定を受けたスクールが提供するプログラムを受けるか、大学などの専門機関でプログラムを受けなければならないということです。

そのため、受験費用とは別にスクールに支払う費用が必要です。THE COACH ICPでは、ACCの資格取得のために必要な実践的なトレーニング(※基礎コース~プロコースの全課程)を858,000円(税込)で受講できます。

ICF認定資格を取得するまでの流れ

ICF認定資格を取得するまでに、どのようなステップが待っているのでしょうか。今回はICF資格の中でもっとも取得する人の多い、アソシエイト認定コーチ(ACC)を例に紹介します。

【ステップ①】実践的なトレーニング
   ↓
【ステップ②】コーチングのログ記録の提出
   ↓
【ステップ③】筆記試験

【ステップ①】実践的なトレーニング

ICF認定資格のファーストステップとして60時間以上のトレーニングが必要です。

講師と生徒の対面の講義、あるいはオンラインの場合はリアルタイムでの講義を実施。コーチングに関する知識の提供や、コーチとしてのあり方などを伝えます。また生徒同士でコーチングの訓練なども行い、それを講師が観察してフィードバックをしていきます。

THE COACH ICPは、CCE認定を受けたプログラムを提供しているコーチングスクールです。基礎コース~プロコースの受講をすることで、「60時間以上のトレーニング」の条件をクリアできます。

【ステップ②】メンター・コーチングの実施

ACC取得のためには、60時間以上のトレーニングに加え、10時間のメンター・コーチングを受ける必要があります。10時間のうち最低3時間は1on1のメンター・コーチングでなければなりません。残りの7時間はグループでのメンター・コーチングでも可とされています(ただしこの場合も、参加者は10人未満に限定)。

ICFでは、メンター・コーチングを実施できるコーチを「PCC、MCC資格保有者、またはACC資格を一度以上更新したことのあるコーチ」と定めています。

THE COACH ICPでは、プロコースにおいてメンター・コーチングが実施できるコーチによる5時間のメンター・コーチングが行われます。残り5時間分のメンター・コーチングを追加で受ける必要がありますが、THE COACHではメンター・コーチ選びも含め、ACC取得のサポートが可能です。

【ステップ③】コーチングのログ記録の提出

ステップ②までは、THE COACH ICPでサポートをすることが可能ですが、ここから資格取得まではご自身の力で進んでいく必要があります。

ACC取得のためにはCCEの受講履歴の他に、8人以上のクライアントと100時間以上(内、有料75時間)のコーチングセッションの記録提出が必要です。

このセッションは、ステップ1を受け始めて以降のものであり、かつこのセッション内の25時間は申請前18ヶ月以内に行われたものでなくてはなりません。コーチング記録の提出は、クライアントとの実施時間を通算した総実施時間と、実技審査のための音声記録、及びそれを英語で書き起こししたものが必要です。

【ステップ④】筆記試験

講義や実践を通じて経験を積めると、最後の試験に臨むことができます。コーチングの基礎的な知識があることを確認するためのテストとして、コーチ・ナレッジ・アセスメント(CKA)が用意されています。

CKAはWeb上で受験できる選択式のテストで、制限時間は3時間。自宅や職場のPCで受験が可能です。筆記試験においては、下記のような内容が出題されます。

質問サンプル:すべてのコーチングの会話に必ず伴うものは、
a - 行動計画
b - クライアントが決めたテーマ
c - 日々の活動の見直し
d - コーチによるクライアントの進捗の要約

引用:CKAについて

3年ごとに更新が必要

ICF認定資格は3種類あり、いずれも取得後から3年ごとに更新をする必要があります。たとえばACCの場合は2021年時点で、40時間のCCE、認定コーチによる10時間のメンター・コーチングが必要です。

メンター・コーチングは通常のセッションで扱うテーマとは異なり、セッション力の向上や、ICFが定めるコアコンピテンシーの習熟を目的として話を進めます。

この特別なコーチングを実施する際は、メンターコーチがACC・PCC・MCCのいずれかであることが必須。かつ、メンターコーチがACCの場合、そのコーチは1回以上の認定更新を経ていることも条件となります。

ICF認定資格を取得するメリット

ここで「そもそもICF認定資格は必要なのか?」という疑問を持つ方がいるかもしれません。この資格を取得することは簡単なことではありませんが、それだけ大きなメリットが待っています。

技術的な面だけでなく、クライアントとの出会いやその後のセッションの継続など、コーチングセッション以外の場にも影響を及ぼすのがこの資格の特徴です。

【メリット①】信頼度が増す

2010年に実施されたICFグローバル顧客意識調査によると、コーチングを経験した84%の人が「コーチが資格を保持していることは重要であったと報告(引用:ICF公式HP)」しています。この結果からも、ICF認定資格の有無はコーチ選択の際にも影響を与えることが考えられます。

資格取得過程で、コーチングセッションを少なくとも100 時間以上経験していることもあり、クライアントから見た場合、ICF認定資格を保持していることがそのコーチの熟達度を担保しているはずです。

また、知識・スキル・実績・倫理規定を順守していることが証明できます。さらに、ICF認定資格は更新が必要であるため、コーチとして現役で活躍していることを示す材料のひとつにもなります。

【メリット②】コーチとしての器が育つ

資格取得に至るまでの道のりで、ICFの認定コーチから直接コーチングを学び、コーチングスキルの習得やコーチとしての器が育まれます

コーチとしてセッションに臨む際、クライアントが設定していたテーマで話を進めているうちに、クライアントだけでなくコーチ側の内省も進むことがあります。

コーチの立場やクライアントの立場でコーチングセッションを体感する、これまでに経験したことのない期間になるはずです。今まで無意識だったものが言語化されることで、人としての器が育まれたり、人としてのあり方を整えられたりする期間になるでしょう。

【メリット③】同じ志を持つ友人と出会える

CCE認定を受けたスクールでコーチングをトレーニングする場合、必ず複数人で受講することになります。プロコーチになりたい、資格を取得したいというゴールに向かって、時には力を合わせながら単位取得を進めていきます。

家族や同級生、会社の同僚とはまた違った関係性の受講メンバー。コーチングを介したつながりはフラットな関係性であり、日常のしがらみはありません。普段はあまり話さないような、それぞれのパーソナルな部分に触れることもあります。

そこで育まれた関係性は講義後も続いていくことがあります。資格取得を諦めかけたり、困難な壁が立ちはだかるかもしれませんが、そのときはきっと成長を共にした受講メンバーが力になってくれるはずです。

プロコーチを目指すなら、ICF資格の取得がおすすめ

1. コーチングの国際的な資格は、日本支部があり会員数もトップクラスの国際コーチング連盟(ICF)の認定資格がおすすめ。
2. 大学や専門スクールが提供する実践的なトレーニング→コーチングのログ記録の提出→筆記試験などを経て、ICF認定資格を取得することが可能。
3. ICF認定資格を取得することによって、信頼度が増したり、コーチとしての器が育ったりなど、大きなメリットがある。

ICF認定資格を取得し、本業・副業のコーチとして活躍している人が増えてきています。

コーチングセッションでは、個人のキャリア、家庭、健康、幸福など、あらゆるトピックを扱い、コーチはクライアントの人生に深く関わる存在になりえます。

誰でも気軽にコーチを名乗れる反面、資格を持っている信頼できるコーチを求めているクライアントも多くいらっしゃいます。プロのコーチを志す方は、ぜひ一度資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

THE COACH ICPではICF認定資格が取得できます

ICF自体はトレーニングの場を提供しているのではなく、認定基準の監督をしている立場です。トレーニングは日本のいくつかのコーチングスクールで行うことが可能で、THE COACH ICPもICFからの認定を受けています。

ACCの資格取得に必要な、60時間以上のコーチ専門プログラムの受講と証明書類の取得に加え、10時間のメンター・コーチングの一部要件も満たしています。

THE COACH ICPが提供する4つのコース(基礎コース・応用Aコース・応用Bコース・プロコース)全てがCCE認定プログラムであり、ICF認定コーチが講師として在籍しています。

ご興味のある方は、ぜひ下記リンクからオンライン体験会にご参加ください。