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「コーチングは自分を定点観測するための時間」。マネーフォワード金井さんがTHE COACH Meetを続ける理由

「人生の目的はありますか?」「ご自身の強みや大切にしたい価値観はなんですか?」

このように聞かれて、すぐに答えられる人は多くありません。明確な答えのない問いを考えるのは難しく、いつかちゃんと考えようと思っても、生活や仕事に追われるなかで後回しにしてしまいがちではないでしょうか。

今回、お話を聞いたのは、株式会社マネーフォワードに勤める金井 恵子(かない けいこ)さん。

金井さんは、マネーフォワード1人目のデザイナーとして2014年に入社し、UIデザインからコーポレートデザイン、MVVC策定まで幅広く担当。現在は、企業文化や組織のデザインを行うVP of Cultureとして活躍されています。

「コーチングを受け始めたのは興味本位からだった」と話す金井さんですが、それから1年半以上コーチングを受け続けています。

忙しい日々のなか、なぜ長期に渡りコーチングセッションを続けているのか。金井さんが思うコーチングの価値や、おすすめの使い方についてお聞きしました。

金井 恵子(かない けいこ)
株式会社マネーフォワードのデザイナー、VP of Culture。会社全体のデザイン業務を担当するなかで、MVVC策定に携わり、文化浸透に興味を持つ。現在は企業文化や組織のデザインを主に行っている。

最初は半信半疑。3ヶ月だけ続けようと思っていた。

私がコーチングを受けようと思ったのは、興味本位からでした。周りの経営陣にコーチングを受けている方が多くて、どんなものだろうと体験したかったんです。その時は特に相談したい悩みも課題もありませんでした。

ただ、コーチングの「人の話を聞く、思いを引き出す」といったスキルを勉強したいとは考えていましたね。私はMVVC策定やブランディングの業務を行っているため、経営陣に話を聞いて思考を引き出す必要があります。コーチは、人の話を聞くプロだと思ったので、体験して学べるスキルは取り込んでいこうと考えていました。

ただ、最初はやっぱり半信半疑でしたね。料金も安くはないので「それだけの価値が本当にあるんだろうか」と疑問で。でも、単発利用だと価値が分かるまえに終わってしまうかもと思って、とりあえず3ヶ月だけ続けてみることにしたんです。

受け始めて驚いたのは、どんなふうにコーチングを使ってもいいんだということ。私は、最初、「コーチングは課題解決をする場所」だと思っていて。だから最初の回は、相談するための課題を準備していたんです。でも、そのことに気づいたコーチが「コーチングの使い方はひとそれぞれ、自由だよ」と言ってくれて。「そうなんですね、じゃあ」と気楽にいろんな話をするようになりました。

そのなかで気づいたのは、私にとってコーチングは「目の前の課題を解決する」ことよりも「仕事の目的や人生の価値観の言語化」する使い方が合っていることでした。コーチングを内省するための場所として使うイメージですね。

もともと内省すること自体すごく大事なことだと思っているんですが、仕事や生活に追われるなかで自分について考えることを後回しにしてしまっていて。コーチングを受けるまで、内省の時間が充分にとれていなかったんです。だから、月に一度、コーチという他者に問いをもらいながら、強制的に内省できる時間が作れたことが嬉しかった。それによってさまざまな気付きが得られることを実感したため、コーチングを受け始めて3ヶ月たったときも続けることを選びました。

自分の輪郭が明確になり、他者への理解も深まった

コーチと話す内容はその時々で本当にさまざまです。自分の強みを考えることもあれば、家族との関わり方を相談することもある。自分の生い立ちを振り返りつつ現在の価値観を考える日も、仕事の手放し方などマネージャーとしての振る舞いを相談する日もある。特に話したいトピックがないこともあって、そういうときはコーチが「人生の年表を作ってみませんか」と提案してくれます。

「コーチのこの問いかけが印象に残っている!」「この気づきが感動的だった」というような特別な体験を毎回しているわけではありません。

でも、コーチングで自分について何度も繰り返し考えることで、「自分は〇〇することを大切にしているのか」「△△な人たちが周りにいると安心するんだな」「あの仕事は□□だから苦手なんだ」という小さな気づきが積み上がってきました。自分の強み弱み、価値観、過去の出来事、現在の感情、将来の目標などを少しずつ言語化してきたことで、「自分」という人の輪郭が以前よりもハッキリした感覚があります。

この「自分が分かってくる感覚」がシンプルに面白いんですよね。いままで、自分のことを全然知らなかったんだなと思います。また、自分の輪郭が明確になったことで、「自分が当たり前としている考えや価値観」が他人にとっては当たり前ではないということも実感できるようになりました。みんな違う強みや価値観を持っているんだと、心から納得する感覚です。この気付きによって、組織やチームでの自分の役割が考えやすくなり、コミュニケーションにも活かせています。

コーチングは自分のためだけの時間。だから続けている

会社や家庭といった社会にいるなかでは、どうしても出せない「素の部分」があると思うんです。特にマネージャーという立場では、メンバーの意見を尊重したいし、会社の方向性にもあわせて考える必要があるから、自分のことは後回しにしてしまいがちで。

でも、コーチングのなかでは、カッコつけたり強がったりしなくていい。「ただの自分」として、感情や考えをそのまま場に出せる時間。自分のためだけの時間だなと思います。そんな時間は他にはありません。ただただ内省できるという時間は、本当に貴重だなと感じています。

興味本位で始めたコーチングを続けているのはこれが理由ですね。また、長期で受け続けるなかで、コーチとの関係も積み重なって、より深い気付きが得られるようになりました。「金井さんって、〇〇って言葉よく使うよね」と言われて、自分の根底にある価値観に気づいたり、「前はこう言ってたけど、今はそう思うんだね」と自分では分からない変化を指摘してもらえたり。長く働くなかで立場が変わって、フィードバックやコメントがもらえる機会が少なくなってしまったいま、そういった声をもらえるのが本当に嬉しくて。自分を定点観測する場所として、コーチングはこれからも続けていこうと思っています。

「THE COACH Meet」では、コーチングサービスを検討されている方に向けてコーチの無料紹介を実施しています。

ご回答いただくアンケートをもとに、THE COACHがあなたにおすすめのコーチを3名ご紹介します。3名の中に気になるコーチがいた場合、オンラインでの体験セッションをお申し込みいただけます。

ご興味を持っていただけた方は、ぜひ一度ご体験ください。

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▼金井さんのコーチングを担当した谷内コーチ

谷内 真裕(たにうち まさひろ)
パーソナルコーチ・THE COACH ICP講師

学生時代の起業をきっかけに自身の揺るぎない職業観を見つけ、エンジニアとしてのキャリアをスタート。研究開発・SIer・受託開発・自社開発を経験。10名以下のスタートアップから1000名規模の企業に所属し、様々な業種・職種に従事。

前職のSansan株式会社では、プロダクト開発のチームリーダー、エンジニアリングマネージャー、プロダクトマネージャーに従事。開発チームの立ち上げ、メンバーの育成、組織的課題の解決に向き合うなかでコーチングに出会い、エンジニアとしてのキャリアを卒業。コーチ養成機関CTIでトレーニングと実践を重ねる。

その後、開発部門のHRBP 兼 社内コーチとして活動。職種・部署・役職を問わず1on1、コーチング、ワークショップを行う。
2021年7月よりTHE COACHに参画。