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「教育×コーチング」の可能性。神山まるごと高専(仮称)『未来の学校FES』に参加しました!【開催レポート】

こんにちは、THE COACHです。わたしたちはオンラインのコーチングスクールTHE COACH ICPを運営しています。

2022年3月4日、わたしたちは、皆さんに嬉しいお知らせをさせてもらいました。それは私立高等専門学校「神山まるごと高専(仮称・認可申請中)」との連携を開始します、というもの。

それから約1ヶ月。2022年3月27日に連携後初めての取り組みとして「神山まるごと高専 presents 未来の学校FES」に参加し、見学に来てくれた中学生とコーチング体験を実施。中学・高校という多感な時期にコーチングに触れることの意味を考える一日となりました。

本noteでは、「未来の学校FES」で行われた「コーチング体験 supported by THE COACH」の様子をお届けします。

なぜ高専にコーチングマインドが広がってほしいのか

神山まるごと高専は、「テクノロジー x デザイン x 起業家精神」を教育の土台とし、「モノをつくる力で、コトを起こす人」の 育成を目指す5年制の私立高等専門学校です(認可申請中)。

コンセプトに共感した企業・個人と協力し、学校を作り上げています。

今回、THE COACHがなぜ神山まるごと高専とご一緒することになったのか。開催レポートをお伝えするまえに、まずはその裏側にある思いを少しだけ説明させてください。

学生生活。生涯の思い出にもなるキラキラとしたとしたその時間は、自分だけの孤独と向き合う時期でもあります。一瞬一瞬を楽しく過ごしながらも自分のあり方や将来に迷い、ときに大切な友人や家族、そして何より自分に対して苛立ち、どこか不安を感じながら過ごすことも。

その不安定さから、学生は自分の価値を客観的なものさしで判断してしまう傾向があるように思います。

たとえば、テストの点数や偏差値。目に見える強さや外見の美しさ。外側の世界に正解を求めることは必ずしも悪いことではありません。ですが、外側の正解を重要視するあまり、自分の内側にある思いや感情を否定してしまうことがあります。

しかし、心の内側にある思いこそが生きるうえで大事なものであるとわたしたちは考えています。生き方の選択肢が多様化し、個人の決断がより重要になった社会においては特にそうです。

価値観形成に大きく影響する教育の場にこそ、人の内面をありのまま受容し主体的な行動が自然と生まれていく「コーチングマインド」が必要だと考えるようになりました。

楽しいことも、苦しいこともある学校生活を過ごす子どもたちの周りに、無条件に応援して信じてくれる大人や仲間がいる。それだけで、子どもたちが外側の正解に囚わず、自分の内側にある思いを大切にできるようになると考えています。

▲教育現場でも従来の「ティーチング」にくわえて、答えのない問いと向き合う「コーチング」的な関わりが重要になっていくと考えています

THECOACHと神山まるごと高専は、こういったコーチング的な関わりを通して「自ら気づき、他者と共創していける次世代型リーダーを育成したい」という教育に対する姿勢で共感しあえたことで連携に至りました。今後は、以下のような取り組みを行う予定です。

  • 教員・職員向けに、コーチングマインドやスキルが育まれるTHE COACH ICPのプログラム提供

  • "対話"を通じた「他者と共創できる文化」の醸成

  • 学校主催のイベントなどでのコーチング体験の実施
    ※今後の協議に基づいて変更される可能性があります。

大盛況のコーチング体験。中学生の様子は?

『未来の学校FES』でのコーチング体験は、神山まるごと高専との最初の取り組み。当日はコーチ陣も緊張した面持ちで参加しました。

しかし、いざ始まってみると、THECOACHのコーチング体験ブースは大盛況。想定以上に参加を希望してくれる中学生が多く、じゃんけん大会をしてもらって参加者を決めるほどでした。

当日行ったプログラムは、3つです。

これまでの人生を振り返る「人生曲線ワーク」、作ってもらった人生曲線をもとにコーチが問いを立てて話合う「コーチング体験」、最後に20歳の自分に手紙を送る「未来の手紙ワーク」です。

▲当日の資料(1)コーチング自体の説明から……
▲当日の資料(2)自分について考えるヒントになる問いまで簡単に紹介
▲当日の資料(3)未来の手紙ワークで書いてもらった手紙は、5年後、参加者の家に届きます

ブースでは、まず中学生と親御さんに対してTHECOACHが神山まるごと高専に関わっている理由とコーチングについて説明。その後、親御さんには席を外していただき、中学生と二人でコーチング体験を行います。

体験の前、中学生も親御さんも不安な表情をされていました。親御さんは「うちの子、喋らないかも」と言い、中学生のお子さんも足をパタパタさせるなど落ち着かない様子です。

しかし、コーチング体験の30分のなかで、みるみるお子さんの様子が変わっていきました。

最初、消え入りそうな声で話していた子が、好きなことや夢について話すうちに声がどんどん大きくなっていって、最後は隣のブースにも聞こえるくらいの声で話してくれるように。瞳もキラキラと輝いていって、コーチが「この夢にかける思いはどのくらい?」と聞いたときには、「両手使っても表せないくらい!」とめいいっぱい大きく手を広げてくれました。参加したコーチは、「どの子も語りたい思いに叶えたい夢に溢れていたのが印象的だった」と話しています。

コーチング体験が終わってから合流した親御さんは、お子さんのそんな様子を見て驚かれ、後日「コーチングを受けた日から子どもが本当に変わったから、継続してコーチングを受けたい」と言ってくださる方も。

中学生からは「いままで楽しくない人生だなと思っていたけど、いざ考えてみたら楽しいことばかりだった」「自分のことをあらためて気づかせてくれてありがとうございました」「自分はもっと大胆に行動すればいいと気づいた」「月1回でもいいからやりたい」などの嬉しい感想が寄せられました。

参加したコーチの声

未来の学校FESに参加した石榑コーチは、当日の様子や教育現場にコーチングが入る意味についてこう語ります。

中学生が人生曲線を書きながら少しずつ言葉を紡いでいくなかで、これまで大事にしていたものや価値観に気づいていく姿が印象的でした。

未来の手紙ワークでは、20歳の自分に贈りたい漢字一文字を書いていた中学生もおり、コーチングセッションでの気づきをもとに、漢字に込めた想いを話してくれたことも。自分の未来に可能性を感じながら、生き生きとした表情で話しをする中学生の姿を見ていると、私自身、彼らのことを心から応援したいという想いが溢れてきました。

中学生と話していると、周りの大人や友人には相談しづらいといった声も耳にしました。学校生活やこれからの将来について悩むことも多い中学生にとって、評価判断せずに、ただ可能性を信じて伴走してくれるコーチという存在がいることは大きな意味があるのではないかと思います。心理的に安心安全な場でコーチと対話を重ねていくことで、無意識に蓋をしていた自分の内側にある声にも気づけるのではないでしょうか。

今回のコーチング体験が、これまでよりも少しだけ自分に自信を持てたり、自分の様々な一面を受け入れるきっかけになれていたら嬉しく思います。

生き方・働き方が多様化した現代では、「これが正解!」という絶対の指針はありません。誰もが自分のなかにある「答えのない問い」と向き合い、一人ひとり異なる人生を自分で決めていく必要があります。でも、それはきっと、誰かに決められた正解から解放されて、自分にとっての正解を大切にできる自由な社会になりつつあるということ。

コーチングマインドは自分や相手、社会のなかにある答えのない問いと向き合うあり方ともいえます。その姿勢を子ども時代に身につけることができれば、きっとその後もより自分らしい人生を歩めるようになるはず。

未来の学校FESでの中学生とのコーチング体験は、教育×コーチングにたしかな希望を感じる光景でした。これからもTHE COACHは神山まるごと高専と一緒にさまざまな取り組みを続けていきます。

神山まるごと高専(仮称)についてご覧になりたい方は、以下の公式サイトをご覧ください。

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